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【紹介】AIMAによるヘッジファンド業界におけるオルタナティブデータ活用についての調査レポート”Casting the Net"が5月4日にリリースされました。

2020.05.21 (Thu)

AIMAによるヘッジファンド業界におけるオルタナティブデータ活用についての調査レポート”Casting the Net”が5月4日にリリースされました。

 サーベイに回答したヘッジファンド100社のうち53%が既に使用、14%がトライアル中と回答。

既に使用しているヘッジファンドの25%は5年以上オルタナティブデータを使用してきたヘビーユーザーです。

また、ヘビーユーザーの21%は9セット以上のデータを活用する等、データ活用に習熟したファンドと現在全く活用していないファンドの2極化の進行が見てとれます。

 

 このサーベイに日本ベースのヘッジファンドからの回答は無かったとのことですが、JIAMのサーベイ(リンク)で明らかになった日本の資産運用業界におけるオルタナティブデータの活用の現状と今後の課題について読み比べると、以下の共通点も見られます。

 

 

1-5年以内の更なる利活用の拡大をヘビーユーザーの6割が予想しており(その他企業だと8割)、日本の業界にもこうした動きは伝播することでしょう。 世界のヘッジファンド業界のオルタナティブデータ活用の現状、また先行者たちが得た学び、直面する課題について詳しくまとめられています。(レポート本体リンク

以下、日本語でのサマリーです。

 


AIMA ”Casting the net” (How Hedge Funds are Using Alternative Data)

 

■サーベイの手法、回答企業属性

100のHFを調査(うち53%が User, 47%がnon-user。 トライアルだけのファンドはNon-userの扱い)。調査対象数社と、データベンダー数社にはヒアリングも行っている。

5年以上オルタナティブデータを使用しているユーザーをMarket Leaders(25%)、5年未満をRest of the Market(75%)に分類。

Market Leaderの46%はUSD50億以上のAUM (即ち、それ以下のAUMのヘッジファンドでもオルタナティブデータを活用している)

Market Leader の53%が北米ベース

 

■オルタナデータ活用の現状

 

 

■オルタナデータ活用の課題

最適なインフラ(データ品質含め)を整備すること(Market Leader- 49% Rest of market – 54%)、ROIを証明できること (Market Leader-27% Rest of market -29%)、法規制・コンプライアンス面での課題 (Market leader – 20%, Rest of market – 15%)が主要な課題として挙げられた。それぞれを以下詳しく見ていく。

 

1)データの質・最適なインフラ

「10年前はベンダーやデータセットを見つけることが課題だったが、現在は5000以上のデータセットがある中でこれらのデータを評価し、投資への活用に最適なデータを抽出するプロセスを築かなければならない」(Lombard Odier)

「データサイエンティストたちが新しいクオンツ運用ファンドである」(Greenwich Associates)

 

2)ROI獲得の証明・データ活用の正当化

 

3)コンプライアンス面での課題

 

■オルタナデータの将来

Market Leader

1 データ収集、格納、分析に適した技術インフラ・キャパ (92%)

2 データ活用できる人材の採用とリテンション( 69%)オルタナティブデータ投資を評価する時間(69%)

3 データの信頼性、Relevance (62%) 支出に対して遜色のないROI実現(62%)

Rest of market

1   データの信頼性、Relevance(87%)

2 データ収集、格納、分析に適した技術インフラ・キャパ (72%)

3 支出に対して遜色のないROI実現 (51%)

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