チューリッヒ、ロンドンに拠点を構えるヘッジファンド・アドバイザリーファームのSussex Partnersが昨年に引き続き第2回目となるJapan Hedge Fund Surveyを機関投資家・資産運用業界向けデジタルメディアのAlphaWeekと共同で行いました。長年、日本のヘッジファンドの好業績を評価し、FoFへの組み込みや機関投資家へアロケーション推奨をしてきたSussex Partners代表のPatrick Ghali氏が、業界の全体像を俯瞰できる情報が少ない日本のヘッジファンド業界について明らかにしたいということで始められた調査です。JIAMも茅場町界隈のヘッジファンドの皆様に本調査への協力依頼をさせて頂きました。ご協力を頂きました皆様にはこの場をお借りして御礼を申し上げます。レポートはこちらでご覧頂けますが、以下ハイライトをご紹介いたします。
主なポイント
- レポート冒頭にGhali氏による日本のヘッジファンドのパフォーマンスについての分析・解説が行われている。Eurekahedge とMSCI Indexをもとにヘッジファンドの株式市場に対するoutperformance について日本、米国、欧州で比較したところ、2007年以来、日本が40-60%と、コンスタントに高い。
- Ghali氏は日本のヘッジファンドの高運用実績の要因として、アナリストカバレッジが限られている為に情報の非対称性が発生しやすい企業が多数存在すること、ショートするために必要な潤沢な流動性等、市場の構造的な要素を挙げ、日本は今でもアクティブ・マネジャーが好業績を出せる数少ない市場だと結論づけている。
- アンケート調査の主要ポイント
- 回答企業の80%が独立系。
- 半数がAUMの75%以上が海外投資家から流入と回答。
- 資金の主な出し手はFoF(59%が回答)、Family Office(59%)、HNWI(50%)、企業年金基金(50%)。公的年金基金という回答は9%
- 約80%が自分たちのことを投資家(海外・国内)に十分知られていないと感じている
- 36%が新しいファンドによる日本での業者登録がスムーズになってきていると回答。